Veneziaへ行ってきました

(2017-03-23)
(写真は水上バス。後ろにリアルト橋がちょっと見える。)

Mestre発15時14分発、Intercity直行便は17時45分わずかに遅れてPrato中央駅に着き、昨日旅から戻りました。やはり、ふだん住んでいる家が落ち着きます。

Venezia!不思議なところ。海に浮かんだ島々にびっしりと建て込んだ街。人口5万人(行政区としては2012年現在、26万人)、旅行者5万人の街。本当に水の都で、メインス・ストリートはCanal Grande(逆S字型の「大水路・運河」)、それより狭い水路、そしてゴンドラしか通れないようなもっと狭い水路が縦横に走っています。陸上には狭い道(Venezia言葉でcalle)が建物の間を見つけてやっと通っています。腕を広げると塞げるような狭い道、建物の下を通り抜けられるようにしてある道、運河沿いの道(Venezia言葉でfondamenta)、そしてときどきポコッと空が広くなった広場(Venezia言葉でcampo)。これらの道が運河と交差し、橋があればその先に行けるし、なければ行き止まり。この行き当たりばったりの歩行の不便さが、腹が立つどころか、なんとも面白く、不思議なところ。どこでも自然と歩行者天国になってしまっているのです。イギリス人・アメリカ人・ドイツ人・フランス人・インド人・中国人、旅行者が、皆せっせと歩いています。自転車も禁止されているとか。ただし、Campoでの子供の自転車だけはOKらしい。

Canal Grandeを運航するVaporettoは、5分から10分に一本の頻度、各駅に止る船(1番線)と快速のようなめぼしい停船場にとまるもの(2番線)とあります。ローマ広場からサン・マルコ広場まで2番線ならば30分以内で着きます。私たちはMestreからサンタ・ルチア駅に電車で到着し、すぐ48時間切符を買いました。あとから分かったことですが、このVaporettoを運営するACTVはMestre方面へのバス路線も経営しているので、この48時間切符はバスにも適用になります。それで2日目からはバスで往復しました。このバスはMestreのホテルのすぐそばから発着するので、とても便利でした。初日は電車でMestreへ戻りましたが、Venezia駅でMestre停車の電車かどうか判断がつかず、何便か乗り越してしまいました。これは発着便の掲示板(印刷物。電光掲示板では分からない)を見れば分かるのですが、焦っているときはすぐには気が付かずに失敗しますね。


初日は、Vaporettoに乗ってサン・マルコ広場で降り、ざっと歩いてから、乗り換えて、ガラス工芸で知られているMurano島に行きました。ここの運河は本島より幅広で、ゆったりしています。工房の見物はしませんでしたが、ウインドウを覗きながら散策を楽しみました。


二日目は、いよいよ本丸のドゥカーレ宮、サン・マルコ寺院、コレール博物館。まず、ドゥカーレ宮、とにかくVeneziaの繁栄をカタチにするとこうなるという建物、内部意匠の華麗さがあります。ワシントンの議事堂とホワイト・ハウスを一緒にしたようなものかな。 右の写真はVenezia共和国の百人委員が議事をした場所で縦53mもある、ヨーロッパ有数の室内空間を形成しているとのこと。次に、サン・マルコ寺院。これを見るだけで、Veneziaに来た甲斐があった位。イスタンブールの聖ソフィア、RavennaのSan Vitaleをしのぐ金地のモザイクが天井から壁上部を全面覆っています。 コレール博物館には面白いものがありました。40cmを超えようかというかかとの木靴、花魁の下駄よりもっともっと高い。

三日目はヴェネチア国立古文書館に行きました。Canal Grandeの2番線Vaporettoに乗り、San Tomaで降りて歩いて10分足らず。サンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂のすぐ脇にあり、隣接する修道院を古文書館として使っています。古文書を並べると78kmの長さになるそうです。蔵書はVeneziaの行政・政治に関するものが豊富ですが、中世商人の帳簿は僅かあるのみのようです。
ここには撮影もできる部屋があるというので興味があったのですが、特に照明の設備があるわけでもなく、マイクロ・フィッシュの機械など置いてあって、時代遅れの感じでした。撮影も制約が多すぎて、Pratoの古文書館で仕事ができて幸せと再確認してきました。

帰りは時間が余ってしまったので、ローマ広場まで歩きました。意外と近くて15分で楽々着いてしまいます。道を間違えなければ10分。なぁーんだ、これなら最初から歩いてもよかったなと思ったくらいです。というわけで、見残したところは沢山ありますが、一度は訪ねる価値がある街でした。フィレンツェとどっちがいいかって?フィレンツェの方が安心して食事もできるし、人間もいいから、フィレンツェの方が好きです。もう、私たちはトスカーナ贔屓、それも再確認した旅でした。


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Venezia旅行の手配

(2017-03-17)
(右写真は図書番号361のLibro Grande Bianco AというPisaで記帳されていた帳簿、厚さは10cm位。中味をはずして革装のカバーだけ撮影。牛革で未だに手触りは柔らかい。でも下の部分が破損している。出典Archivio di Stato di Prato)

今日はもう3月も半ば。Pratoもずいぶん暖かくなり、今日のお昼はベランダで食べました。随分長いことブログを更新ぜず、ご心配をおかけしました。2月初めに二人して風邪をひき2週間おとなしくしていました。これまでは一週間で直ったのに、今回は発熱は低空飛行なのに、風邪の症状を完全に一巡し、そしてなかなか完治しませんでした。いつも、薬は飲まず、栄養だけ摂りつづけて、免疫をつくろうと我慢しています。今は二人ともおかげさまで元気です。この風邪で古文書館での帳簿撮影も8日分失ってしまったので、以前はメルカートでの買物に充てていた月曜日も古文書館に行くように変えました。

3月6日に、Pratoの製造業についての帳簿の撮影を終えました。製本されているもの77冊と、Filzaと呼ばれる製本されていない報告書、抜書、書き方お稽古帳など種々雑多な書類の束が46束。このFilzaの内容はいろいろで、撮影も撮影後の写真の整理もとても大変で、帳簿の方が全然楽です。2月末まででこちらに来てから早くも3年3ヶ月経ちましたから、ここまで到達するのに随分時間がかかりました。でも、今は、撮影の小道具もいろいろ考案して作り、写真の位置決め、二人の呼吸も合ってきて、大分効率的になってきました。ライトを貸してもらえ、そのランプが切れたときに、勝手により明るいものに交換して、写真の色合いも、実際に近づき、気持ちよく撮れるようになってきました。Pratoに関する帳簿とFilzaにはこのほか商業についてのものが沢山ありますが、これらの撮影は後回しにし、今はPisaの商館の帳簿撮影に入っています。最初に書庫から出して貰った8冊はどれもA3判をわずか小さくした位の大きさで、枚数は400枚を超え、重さは10kgを超えるほどです。それを見たときは、一体撮影に何日かかるだろうと心配になりましたが(貸出期間は1月なので)、とにかくやってみようということで、撮影したところ、撮影後の画像チェックとファイル名整理まで含めて3日で終えることができました。撮影で一番人泣かせなのは、紙が折れ曲がっていたり、湾曲していたりするときで、これを伸ばしたり、広げたり、平らにしたりする作業が一枚一枚について必要になる場合です。これがこのPisaの大きな帳簿は素直なのでスムーズにことが運びました。ただ、これを入力していくのは大変ですよ。大きな紙に小さな字で、びっしり書いてあり、空白ページがこれまで経験してきた帳簿よりずっと少ないのです。

Datini帳簿については、原価計算の機能がかなりできてきました。染色業の原価計算では染料や色素の定着材の明礬などのコスト把握が重要です。これらの原料について勘定科目を体系的に設けられるよう、勘定体系を見直してより融通が利くようにしました。また、各仕訳の日付をこれまでは年月だけで記録してきましたが、染料の入出庫記録を再構成する上で年月日まで必要であることを痛感し、これを入力しなおす作業をしました。いずれも8000行を超える仕訳の見直しが必要ですから、随分時間がかかりました。この計算の過程で当時のカレンダーを作ってみました。いつ、染料釜を炊き、いつ給料を払ったかを記入すると作業の流れが見やすくなります。ときどき日付に曜日の記載もあり、1395年12月4日は土曜日でした。そして、1396年は閏年で、2月29日は火曜日、1396年8月1日は火曜日と、月日と曜日の関係は全然狂いません。その延長線上に私たちはいる。なんか不思議な感じがしませんか。

一応一仕事区切りがついたことにして、Veneziaへ気晴らしに旅行しようということにしました。復活祭の頃は気候がよくなり、休みになるので、混雑を避けその前とし、出発は来週の日曜日にしました。まず、ホテルの予約。Veneziaはホテル代がかなり高く、感じもよくないと聞いているので、電車で5分の隣駅の街Mestreで探してみました。すると、お手ごろなのが沢山ありました。結局、駅まで近くて4星ホテルで2泊で税込120ユーロ、朝食は4ユーロのプラス、その他宿泊税が3.1ユーロ。全部で二人分134.2ユーロのホテルに決めました。これがVeneziaの4星だと、割引していてもこの時期、240ユーロにはなります。それと、食事。Veneziaに泊まったら、Veneziaで食事ということになりますから、これがまた問題。Mestreのトラットリアもインターネットで調べると、おいしそうでリーズナブルなお店がいろいろあります。Padovaでの料理がおいしかったので、海にもっと近いMestreでは、期待がふくらみます。ところで、観光はどこを見ようかな。一日目はまず、48時間有効の船の切符を30ユーロ(一人分)で買い、これに乗り、まず、グラン・カナルの運河からの景色を見ようとおもいます。もしかして、ずっと船に乗っているだけだったりして。でも、Branoの島に足を伸ばすのも気分転換になるな。二日目はやはり有名どころで、Ducale宮殿、サンマルコ寺院、Fenice劇場、そして街を歩いて道に迷うのも面白いらしいです。三日目はVeneziaの古文書館に行って、Pratoの古文書館とみくらべてみたいと思います。電車はボローニャ乗換えでプラートを朝8時半頃に出るとMestreに11時半前に着きます。電車賃は43.8ユーロ。帰りは直行便で午後4時前にMestreを出るとプラート着が夕方5時半。料金は39.8ユーロ(いずれも二人分)。行きと帰りで値段が違うのも面白いですね。Trenitaliaのインターネットで時間と料金を見比べて予約しました。
今日は準備段階の話。何かのお役に立つかしれません。帰ってきてから、ヴェネチアでの体験をお知らせします。それでは、また。


Natale(X'mas)の食事と遊び

(2016-12-26)
Nataleの食事と遊び
(写真はdolceとワインとZ君。ハンサムになってきました。)

きのうはNatale。Cさんの家にお呼ばれしました。こちらでは、「Natale con i tuoi, Pasqua con chi vuoi.」(クリスマスは家族と、復活祭は好きな人と)というくらいNataleは家族水入らずで過ごすのが普通なのに、私達を呼んでくれて一緒に過ごすということは特別なことです。

彼らの家は私達が最初に住んだアパートと同じ建物のなかにあります。12時45分に来て下さいということでしたが、私たち、ちょっとイタリア化して遅れてしまいました(うそ!ただ、出だしが遅れただけ)。着くと家の中はお子さんのZ君のために床から壁から天井まできれいなクリスマスの飾りで一杯です。Bacci(軽く左頬そして右頬に接吻)で迎えてくれて、いつものようにTutto bene ? (Is everything fine ? どう?うまく行ってる?)というようなことを聞いてくれます。そして、ワインを注いでくれ、TaglioliniとTagliatelleの間の幅のきし麺みたいに平らな生パスタ(名前を忘れてしまいました。ほんと、パスタの種類が多いんです)に鮭の燻製をあえたプリモをすすめてくれました。それから、クロスティーノ。これは普通、厚さ1cm弱、幅5cm、長さ8cm位に切ったパンの上にレバーペーストなどを載せたものですが、今日はマグロのペーストにアンチョビとケーパをあわせたもの。麺を茹でるのはご主人の(これも)Cさんの役目ですが、ちょっと一家言あるくらいですから、ゆで加減もちょうどよく、具もおいしく頂きました。私たち、飢えているせいでもないのですが、殆ど食べ終わってから写真を撮っていなかったことに気づくという悪い習性があって、またしても、撮り損ねてしまいました。セコンド(メイン料理、主菜)はタラのオリーブオイル蒸し焼きに、ほうれん草(spinacio)とフダンソウ(bietola)炒めをあわせたもの。タラは普通塩漬けで干乾びていますが、このタラはプロがもどしたものを使い、自然なやわらかな本来の舌触りになっていて、おいしかった。ただ、やはり、ちょっと塩味が私達には強かったかな。

ワインはX'masのために、CoopのスーパーでBrunelloが半額で売っていたのを買っておいたので、それをもって行きました。Cさんは北イタリアのPiemonte州産のBaroloを用意しておいてくれました。CさんはBrunelloの方がおいしいといってくれましたが、Baroloの方が私には程よい甘みと力強さがあっておいしいような気がしました。ワインは日本酒と同じで、その日の体調とか、前の日に何を飲んだかとか、誰とどんな話をしながら飲んだかなどいろいろな要素で感じ方が変わります。でも、旨いワインは最終的に上位にランクされていきます。そう言えば、最近よく行く総菜屋さんに面白いTシャツが飾ってありました。「Life is too short to drink bad wine.」私もそういう気がしますが、悲しいかな、普段はなるべく値段の割りに旨いWineを、と欲張って結局失敗してしまうのです。

食事がひとしきり終わるとギンギンに冷やした自家製のlimoncelloを出してくれました。試験管に脚のついたようなグラスです。酸味と苦味がおいしいです。それからDolce(お菓子)(上の一枚目の写真)とコーヒー。これはCさんのお友達が作ってくれたお菓子だそうです。Stelle cadenti(Shooting Stars、流れ星(「ベツレヘムの星」)。新約聖書の「マタイによる福音書」には、キリストが馬小屋で誕生する時に、その上に星が輝き、それを知らせたと書いてあるそうな。そしてその星を頼りに、東方から3人の博士がはるばる旅をして赤ん坊のキリストに会いにきたとのこと)はクリスマス・ツリーのてっぺんに必ず飾られるものですが、これが沢山乗っているお菓子でした。クラストはクッキーみたいな感じですが歯がすんなり割り込んでいくような柔らかさで、スグリのmarmellata(マーマレード)とよく合って、甘すぎずとてもおいしいです。この頃、もうひとりヴェネズエラ出身の学生の頃からこのあたりに住んでいる画家のGさんがやってきて、賑やかになりました。

その後、Rischiatuttoというゲームをしました。二人ずつ組になり、テーマと点数(10点から60点)を指定して問題に正しく回答すると得点し、総得点数を競うゲームです。点数の下に問題と関係ある写真が印刷されていますが、Riskマークが隠れている場合もあり、この場合は何点賭けるかを宣言し、正答すればその点数を得られ、間違えればこれを失うというルールです。問題のジャンルにはスポーツ、漫画と映画、地理、天文、歴史、植物、宗教があって、Z君は問題を読み上げる係りです。当然問題とヒントはZ君のイタリア語ですから、私達には難しいです。家内は宗教と漫画・映画のジャンルで正答を、私は天文と宗教で辛うじて得点しました。途中でCさんもCさんもけっこう熱くなるので、盛り上がり、最終的に男組みが僅差の勝利を得ました。

ゲームが終わって、Gさんが持ってきた提灯に火を点し、空に放ちました。高さ70cm位、直径30cm位の紙張りで四角のろうそくを浸したような板に火をつけると、ちょうど熱気球のような原理でうき上がり、風がなかったので、どこまでも高く昇っていきます。ずっと目で追いかけ続け、長く感じられましたが、やがて灯火が暗くなり、そして消えました。どこに落ちたのでしょうか。日本でやったら家事の元になりそうですが、こちらのレンガ屋根は大丈夫なのでしょうか。綺麗で儚い遊びです。

 Cさんは私たちにケーキのお土産のケーキを焼いておいてくれました。小麦粉は使わず栗の粉を主にそこにチョコレートを混ぜ、クルミ、松の実がのっています。写真のようにリボンとクリスマスツリーの飾りできれいに包装してくれたケーキを手に先にお暇したのは夕方6時頃、いいクリスマスでした。今日になってから早速頂きました。私たちが甘みの強いdolceは好みでないことを知っているので、甘味が抑えられています。ゆっくり噛んでいると次第に栗の味が感じられてきます。奥ゆかしいdolceでした。Cさんたちはこうやって家族全員で私たちの応援をしてくれているのです。がんばらなくっちゃ!

あらためて、皆様、良いお年を!







クリスマス気分のパドヴァへ

(2016-12-20)
Merry Christmas!!


この時期、プラートの町中に恒例のイルミネーションが輝いています。他の町はどんなかな?と、前々から行きたいと思っていたPadovaへ15~17日に2泊で行くことにしました。ホテルを予約したのは2日前、3星ホテル専門の私たちも料金がお得な冬場は4星にグレードアップ!(写真はPadovaのチェントロで)

 Padova はヴェネチアの40kmほど西にあり、プラートからはボローニャ乗り換えで3時間前後です。まずは駅のインフォメーションでPadova card(48時間と72時間有効がある)を買います。このカードで市内のトラムとバスは乗り放題、スクロヴェーニ礼拝堂やDuomoの洗礼堂、いくつかの美術館等の見学も無料になります。Padovaといえばなんといってもスクロヴェーニ礼拝堂、ということらしいので、ついでにここで予約をしてもらいます。各回15人まで、15分間観覧という制限つきですが、この日の午後4時というのが空いていたので予約をしてもらいました。48時間カードが16ユーロ、プラス予約料1ユーロでジョットの宝石箱といわれる礼拝堂が見られます。

 お隣の市立美術館を見て時間調整をし、言われたとおり5分前に礼拝堂の入り口に着くと、まずクリーンルームのビデオで基礎知識をインプットします。その後礼拝堂に入りますが、見学者は私たち2人だけ。聖母マリアの誕生からキリストの復活までを壮大な絵物語にしているのですが、青を背景に天井と壁面を埋め尽くした色彩の美しさは何とも言えず、15分はあっという間に経ってしまいました。次のグループも少人数だったので、一緒にあと15分見てもいいですよ、という係りの人の言葉に甘えさせてもらいました。残念だったのは、ジョットが最初に宗教画に感情表現を持ち込んだというのが、天井が高くて表情までよく見えなかったこと。今度来ることがあれば双眼鏡を持ってこよう。

Padova3
 アドリア海から近いので魚料理がおいしいと聞き、運河沿いの”Ristorante Ai Navagli”で夕食。お味見コースは、一口サイズのお料理が7品出てくるというので、生コースと調理済みコースをそれぞれ選択しました。生コースは3種類のえび、いか、まぐろ、たい、ほたて、すずき、牡蠣などに塩こしょう、オリーブオイルをかけていただきます。なかなかおいしいけど、やっぱりわさび醤油が欲しかった。調理済みコースのほうは1品1品丁寧に作られていて、火の通し具合も絶妙でレベルの高さを感じさせます。特に写真のたこと茄子の燻製をあわせたものは最高でした。そのあとリゾット、メインの魚料理、デザートと続き、けっきょく腹12分となってしまいました。凍るような寒さの中、腹ごなしにゆっくりと広場や通りごとに趣向を変えているイルミネーションを楽しみながらホテルに帰りました。

 Padova のトラムは町の中心を通って南北ほぼまっすぐに突っ切って走っているのでどこへ行くにもあまり歩かずに済み、しかも約6分間隔で走っているので、Padova4街の外にでるのでなければバスより便利です。

次の日の朝はまたトラムに乗って、巡礼の地、聖アントニオ教会へ。外観はレンガ造りで丸い屋根がいくつもぽこぽこと聳え、イスラム寺院を連想させます。中は凄い!複雑に入り組んだクーポラのつくりとその装飾の華麗さに目を見張ります。聖アントニオの聖遺物がある一角では牧師さんに呼び止められ、”あれが聖アントニオの舌だよ”と懐中電灯で金の装飾のあるガラス容器の中を照らしてくれました。

 町の中をあてもなくぶらぶら歩きまわり、ラジオーネ宮の下にある市場に行くと、大きな魚やさんがありました。新鮮そうな魚介が並んでいるので、生で食べられるものはあるか?と聞き、かじきまぐろのような魚をその場でイケメンのお兄さんに刺身にしてもらいました。オリーブオイルをかけてもらって、その場で立ち食い。イタリアのおすし屋さんで食べる刺身よりずっとおいしい!

 ガリレオ、ダンテやペトラルカも教鞭をとったという、イタリアではボローニャ大学に次いで古いパドヴァ大学の前では、卒業生らしき月桂冠をいただいた若者が周りの人たちに”Dottore! Dottore!” と囃したてられています。博士ではなく、学部卒業生のことをそう呼ぶようです。
Padova2

 夜はホテルから近い教会の中で管弦楽コンサートをやるという情報を得たので出かけて行きました。弦楽の音がよく響いて素晴らしい音を出し、Aldo Caputoというテノール歌手の声もなかなかで、満員に近い聴衆を満足させ、4回もアンコールにこたえていました。アンコールで歌ったアヴェ・マリア、よかったな。思いがけず良いイベントにぶつかり、感謝!!

 最終日は、チーズやチョコレートなどお土産物を買い、おいしそうな惣菜やさんを発見したので店内の片隅で昼食にしました。この土地は、なにを食べてもはずれがない!

 2泊3日でだいたい見て回れ、丁度いい日程でした。

 皆様、良いお年を!

(聖アントニオ教会)


curlとOOoBasicマクロで、インターネット上の帳簿画像取込に成功!

(2016-11-15)
10月11日から11月14日

10月11日からはいつものようにDatini古文書館で撮影、3冊の帳簿と一箱に納められた15束の帳簿の撮影を完了しました。この15束の中には損傷の激しいものが多くあり、写真を撮り終えた後に帳簿のかけらがテーブルの上に残り、いつも心が痛みます。私達の撮影画像で見た方が却って解読しやすいとは私達の欲目でしょうか?いずれにしても早く全部撮り終えたいものです。そうすれば、Pratoの南のArezzo辺りで最近よく起きているような地震対策にもなりますし。

10月22日には2月以来はじめての日本からのお客さんが到着、25日午前お帰りになりました。フィレンツェ空港は風が強いと容赦なく到着先がボローニャに変更になってしまうので心配しましたが、無事に着陸。出発のときもやはり心配ですがこれも問題なく離陸できました。どこへご案内したかですって?そうですね、ワイナリ巡りが当初のアイデアでしたが、Pratoに来て頂いたからにはDatini古文書館は必須ですのでここへご案内し、普通は入れて貰えない書庫室でC嬢に説明して貰いました。他は、到着日午後からフィレンツェ、翌日はLuccaへ。私達はLuccaは2度目ですが、Duomoの中に入ったのははじめてで、その素晴らしさに感嘆しました。写真はこのDuomo内部です。Pisa様式の流れを汲みながらそれを更に洗練したような様式美が感じられ、高いところに繊細な柱が並んでいて、とても優美です。Luccaでの食事は魚料理でイタリアでは珍しくお料理が何種類も出てきましたので日本の一杯飲み屋のように小鉢に取り分けて味わいました。白ワインも飲み放題で3人で50ユーロ。全員満足。ちょっと昼間から飲みすぎてしまいました。

その後は二人して風邪をひき、2週間おとなしくしていましたので写真撮影はできず。今回はCさんもN教授の奥さんも風邪をひいてなかなか直らなかったようです。

[curlに出会う前]
さて、11月11日、風邪はほとんど抜けました。そして、何を思ったか以前読んだcurlのホームページを開いてちょっとだけと思いながら読みはじめました。すると、command-lineという言葉に目がとまりました。curlはスウェーデンのストックホルム在住のDaniel Stenbergさんが開発したソフトウエアで、インターネット上のサーバーとクライアントの間でのデータのやり取りを可能にしてくれます。Creative Commons Attribution 4.0 licenseにのっとり、無償で配賦されており、現在は多くの開発者が協力してさらにいいものにしていく作業が続けられています。
話をもとに戻して、なぜ、目がとまったか。ここが重要なのですが、今年の3月初旬から、インターネットのサーバーに置いた画像ファイルを私の会計システムの表に貼り付けようと、毎日あぁでもないこぉでもないと試行錯誤を続けていたことは既にこのブログで読まれた方も多いと思います(「JAVAでインターネット・サーバーから画像ファイルをダウンロード」3月20日)。そしてJavaプログラムはできました。でもOOoBasiからこのJavaを動かすことができなかったのです。これを何とか解決しようと3月20日以後ももがいていました。まず、無償提供されているJava開発ツールでもあるNetbeansを使ってみました。どうも旨くいかないので、次にEclipseを試してみました。そして、頒布用のjarファイルを作成し、それが動くところまでは行きました。問題はその次です。手続書のような小さなファイルをつくるための道具を使って、OOoBasicにJavaプログラムを認識させ動かさせる必要があります。idlc、regmerge、regview、pkgchkなどの道具がそれで、これらは開発ツールとして提供されているはずでした。ところが開発キットにpkgchkが含まれていないのです。名前が変わったのか、Versionアップがあったために付属されていないのかどうかも分からない。そしてOOoBasicソフトの開発マニュアルが膨大で、いくら読んでも、肝心な箇所に辿り付けません。サンプル・プログラムも見つかりません。目が疲れてきて、もう、読みきれない、やめようか。折角作ったJavaを捨てるのも悔しいけど。ユーザーのOOoBasicに私のJavaプログラムを実装するために、やはりユーザー自身が多くのステップを踏まなければならないことを考えると踏ん切りがつきました。

[curlに再会、そして画像取込に成功]
こういった経緯からJavaは放棄し、C++でプログラムを書いて小さなEXEファイルを作り、これをOOoBasicからShell関数を使って動かすことにしようと決めていたのです。これが4月25日のこと。
Shell関数を使うと、例えばWindowに付属されている計算器ソフトをOOoBasicから起動することができることは確認済みでした。とすると、Shell関数を使ってOOoBasicから外部プログラムを動かすことと、Command-lineでプログラムを動かすことは何か似ていそうだなと思ったのです。それで、例の真っ黒な小さなWindowsのDosプロンプトを起動し、その中で以前ダウンローしておいたcurlを実行してみました。カレント・ディレクトリをcurl.exeが入っているディレクトリに移動して、curlと入力します。すると、反応がありました。うれしくなって、「everything-curl」というcurlのマニュアルをダウンロードして読み始めました。そうしたら、サンプル・プログラムも書いてありました。それで、試したら、何と3MBの画像ファイルを2秒で取り込んでしまったのです。次はOOoBasicのマクロからShell関数を経由してcurlを動かしてみました。やったぁ!マクロから画像ファイルを2秒弱で取り込めた!これは私のJavaより速い!これがやりたかったんだ!これが11月12日のこと。
そこから進行状況を表示するためのプログレス・バーをつけたり、画像取込が終わる前に待ちきれずにカーソル移動してエラーになるのを防いだりと、OOoBasicのマクロをいろいろ手直しし、先程実用になるものができました。

[これからやること]
curlはきびきび動くだけでなく、5つのファイルをダウンロードするだけ(インストール作業は不要)で動くので、ユーザーが利用するためのハードルが低い点が素晴らしいと思います。多分、これで行けます。あの、マニュアルを読みながら、結局成功するかどうか分からない中で3ヶ月も悶々とする状況からcurlが私を解放してくれました。著作権の問題が厳然と存在していますが、これについて古文書館をどのように説得するかを具体的に考える段階に入れたこともとてもうれしいです。画像取込もできないうちに何言ってんのなんて、言われませんからね。世界中のDatini古帳簿に関心をもつ人々が、自分で画像を見ながら、システムに入力することが可能になる基本技術がこれで揃いました。会計システムに原価計算機能を加えると一応出来上がりですから、その後はHPにマニュアルを掲載する作業にも入れます。行く手がぱっと明るくなり、体も軽くなった感じです。あらためて、Daniel Stenbergさん、ありがとう!!!


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