FC2ブログ

水道料金決着のおはなし

(2016-01-27)
2016年1月26日

前回の水道料金の問題について今日一応の決着をみました。実際に水道メーターに通水し、メーターが正しく機能するかどうかのテストをした結果、メーターが全く動かないことが判明し、水道局側の請求金額に根拠がないことになったのです。クレームを入れてから実に4ヶ月かかったことになります。ただし、今後過払金額を一旦返して貰えるのか、それとも今後約4年掛けて2ヶ月ごとの請求金額に充当していくのかはまだ分かりません。

クレームを入れたのが10月24日、それでも料金が引き落とされてしまったので、それも含めて水道局に出向いてクレームを持ち込んだのが11月17日、その後何の音沙汰もないので改めて水道局に行ったのが12月16日、その日に11月17日の担当者が古い水道メーターを取り寄せているはずがその写真を取り寄せただけで終わっていたのです。しかし、日本びいきの担当者が写真では何も分からないから、料金がかかるけどメーターの実地テストをしますか?ということで、やりましょうと返事して、サインしたところまでは前回書きました。それでも例によっていくら待っても連絡がありません。また水道局に行かなくては埒があかないかと思いあぐんでいました。その間、我が家のトイレはフラッシュした後、時々なかなか水が止まらないこともあるので、何かの加減で私達が日本に帰国している間に、そんなことがあったのかなとか、それにしても、一日に1400リットルも無駄に流れていたなんて、普段の消費量は200リットルそこそこですから、その7倍なんて、とても考えにくいなという堂々巡りの考えから抜け出せずにいたのです。

それが、1月20日に電話がなって、実地テストの予約をいつにしましょうかと尋ねてきました。電話には実に弱いので家内に代わって貰いたかったのですが、そこでおしくら饅頭になって揉めていても予約の機会を失うとこれまた面倒なことになりそうです。そこで、腹を決め、分かる部分のメモを取りながら何とか、1月26日、12時半から、フィレンツェのVillamagna通り25番地の検査所で検査立会いをするという予約をしました。そして、相手の顔が見えない覚束なさのなか、全部で3度復唱して確認したのです。日本びいきの担当者にメールで連絡貰えるようにできないかと尋ねるとそれは(どういうわけか)できないとの返事。それでもいろいろ思案して、書類に電話ではゆっくり話すようにと書き込んでくれました。その甲斐もあって、予約の日時場所を決められたのかも知れません。

ところがです。GoogleマップでVillamagna通り25番地で検索すると、何とバスが通っているのかいないのか確認できないような、大聖堂のドゥオーモから見てアルノ川を渡った向こう側のとんでもないところに、あのイチジク浣腸みたいな、ムンクの叫びの絵に出てくる性別不肖の人の顔のようなマークが出てきてしまうではありませんか。そこで、例によってCさんの家に行ったときに水道局の検査所がVillamagna通り25番地にあるということだけど、これはフィレンツェのどこかと尋ねました。すると、あ、それならここだよと地理に詳しいご主人のCさんが答えてくれます。PC上でここだよと示してくれるのを見ると、確かに番地も合っていて、そして水道局の名前さえ現れています。あぁ、そこならバスも何本か通っているから、何とか行けそうだな、と安心して家に戻ってきました。ところがです!!家に帰ってVillamagna通り25番地を検索すると、さっき見たところは現れず、またもや、とんでもなく辺鄙で、ストリート・ビューでは周りがオリーブ畑のようなところしか出てきません。こりゃ、困ったな。では、家内のPCで見るとどうかなということで、試してみるとCさんが教えてくれたところに例のマークが現れます。メーターの検査は水道局と独立した立場にあるところが実施しないと偏りが出るので、水道局とは別のところがやるのかなとも思えますし、それにしても辺鄙すぎて利用者の負担が大きすぎるとも思います。一方から他方へ歩いて移動するのも容易でない程距離が離れていますから、どちらか一方に確定しないと出かけられません。流しのタクシーはないし、捕まえられるとしても走っていないし。そこで、またまた、PRATOの水道局に行って確認することにしました。

ちょうど、Datini館が臨時休館になった1月22日、行きました。こんなことなら入り口の守衛さんみたいな人でも分かるだろうと思って、「Villamagna通り25番地をインターネットで調べると2箇所が出てきてしまうのだけれど、メーターの検査所としてはどちらが正しいのですか?」と聞きました。すると、それは最初の信号を通り過ぎて、門扉をいくつ通りすぎて周りにこんなものがあるところにあるのがそれだ・・・というようなことを早口でまくし立てるのです。私達は二つのうちどちらかはっきりすれば、そのはっきりした場所の特定は簡単にできますから、「でも、ここにもVillamagna通り25番地があるんです。ほら、この橋の右側にあるでしょう。あなたの言っているのはこの橋の左側です。どっちが正しいのですか?」というと、どうも橋の右も、左も区別ができないみたいで、また、さっきと同じ信号がどうのこうのとのたまうのです。そこで事務所の奥を覗くとあの日本びいきの人が居ましたので、また、順番を待ってその人に尋ねることにしました。その日は11月17日の若い担当者と12月16日の熟練担当者二人が揃ったことになります。若い担当者はメーターを取り寄せなかったことを悪びれるわけでもなく、Buongiorno!などと愛想がいいのです。二人とも、すぐこちらが正しい場所だと教えてくれ、熟練担当者は辺鄙なところは関係ないとはっきり言ってくれました。ふーぅと息が抜けますよ。一体イタリアの番地のつけ方はどうなってるの?それとも、Googleマップが間違ってるの?守衛みたいな人は橋の右も左も区別できないの?まぁ、いいや。場所がひとつに決まればあとは行くだけだ。ところで、と熟練担当者が言います。この前、サインして貰った書類が見あたらないんだけど、もしかして持ってない?と聞くのです。えっ?コピーは貰いませんでしたよ、と答えると、それじゃ、もう一度サインしてください、と来ました。何だ、メーター取り寄せの書類も失くしていたのか?それじゃ、連絡が来ないわけだ。それなのにこちらから出かけていったときにそんなことを言うとは!電話が掛かってくるのは、それは、いやですけど。

(写真は帰り道に寄ってきた「罪なき子ら養育園」の乳呑児を預ける窓があった場所。この親を失った乳呑児を当時のフィレンツェの人たちはinnocenti(罪なき子ら)と呼んだのです。それなのに、日本語の旅行ガイドには「捨て子養育園」なんて書いてあります。何と無神経な!Datiniもこの養育園に寄付したとのことです。あどけない幼子のフレスコ画もかわいい。)

それで、今日1月26日、待望の日がやってきました。家の前から、朝10時15分のフィレンツェ行きのバスに乗って35分で着いてしまいました。もう、フィレンツェの街はお手のものなんて思っていたけど、道を間違えて、修正しながら、一旦レプブリカ広場に出て、リナシェンテ(デパート)の最上階に行きました?どうして?ここには、イタリアの街には珍しく、きれいな無料のトイレがあるからです。そして、シニョリア広場からウフィツィ美術館の2列の建物の間を抜けてアルノ川畔に出て川沿いの道を上流に向かって歩き、グラツィエ橋を渡ります。川の水は豊かで石灰分が多いのかわずか白濁しています。渡りきってバスを待ちます。そして思ったとおりの場所で無事バスを降り、検査所を探します。それには、その通りがVillamagnaであることを確認しないことにははじまりません。ところが、建物の壁を見ても見当たりません。しばらく歩いてやっとVillamagna保育園なるものを見つけました。住所はVillamagna25B。これはかなり近いぞ、でも、25番地は25Bのどちら側かな。とにかく歩いてみます。どうも違うみたい。それで逆方向へ。すると、水道局の看板が掛かったオフィスがありました。塀の外から覗くとSala Verifica Contatoriという標識も見えます。よし、それなら、その標識が指し示す建物の近くの門から入ればいいんだなと考えて、行くと呼び鈴があります。これを押します。何度押しても何の返事もありません。おかしいな、私達の予約は12:30ですけど。仕方なく、また、戻って、別の門の呼び鈴を押します。やはり、何の返答もなし。時刻は12:00。そのとき、ちょうど塀の中に男性が見えたので大きな声で、メータの検査立会いに来たのだけど、ここでいいんですか?と言ってみます。すると、門を開けてくれ、あっちの建物だよ、と、教えてくれます。お礼を言って、そこへ行くとまた、呼び鈴が。押しても押しても返事はありません。家内が扉を押すと、開いていたじゃない。人が悪い。そこで入ります。いろいろな部屋を覗いてみても誰もいません。どうも昼休みみたいです。随分早くからしっかり昼休みだなと思いながら、折角入ったんだからと建物から出ずに中で待ちます。そのうち、ひとり来ました。その人に約束の人の名前を告げると確かにその人はそのオフィスに実在するようです。他の人も帰ってきて、電話してくれました。でも、繋がらないとのこと。そのうち、また別の人がきて、12時半という約束はありえない、昼休みだから。午後は1時半からだから、それまで外で食事してきたらどうですかと言ってくれましたが、ここに入るのに苦労したからここで待ちますというと、さもあらんという感じで納得。私達は従業員用の自動販売機でカプチーノとココアをいれて、飲みながら、持参した本や雑誌を読みながら一時間程待ちました。
(写真は「罪なき子ら養育園」のある広場からDuomoを見たところ。いつも、そこに岩山のようにおおきなクーポラがでーんと見えてきます。)

1時半を過ぎて女性が入ってきます。こちらでは知らん顔をしているとよくないので、笑顔でBuonasera!(午後からBuongiornoではなくなります)と言います。そのうち、また、その女性が戻ってきて、こっちへどうぞと言ってくれます。がらんとした部屋で待つこと15分。なにやら入り口の方で活気のある音がしたのでそちらへ行くと、ちょっと細身の男性が握手を求めてきます。あー、よかった。予約に間違いはなかったんだ。その人は約束は13時半だと言ってます。どうなってるんだ。でも、いいや。早速検査を始めました。セットしながら、許容度が5%なので、それを超えれば不具合、それ以内ならば問題なしという判定になりますと説明してくれます。メーターの中にスクリューみたいのが入っていて、それがメーターを回す仕組みを勉強してから行きましたので、その位の許容度はOKと言います。そうこうしながら、メーターに両サイド方向から管を差し込んで水を流し始めました。水流でメーターの羽根車みたいのがクルクル回るはずが全然動きません。そして、10分の一刻みの感度をもつ4つの小さな計測窓にも何の変化も現れません。10分もしないうちに、「あなた方はラッキーです。このメーターはイカレています。」という判定になりました。ワウォー。これでどうしてこうなったのか考えなくてもいいんだ。あー、さっぱりした。でも。この10分のために、何日間、何時間掛けたことか!

この件から感じたこと。直接対面で会うイタリア人は本当に自分にできることを一生懸命やってくれます。でも、書類で顔の見えない人を相手にしているときはなかなか進みません。やっぱり、喋れないとだめか。イタリア語、ガンバルズォー!
スポンサーサイト


2015年を振り返って

(2016-01-01)
proiezione(写真は建物の壁にとりつけたわずか数枚の板によって投射され、浮かび上がる女性の顔。何を想う?プラートのcentroで。)

 2年目の年、一年目より生活と研究(そう呼べるほどのものではないのですが、一応、ここでは簡単にそう呼ばせて頂きます)が大分落ち着いてきたことは確かです。しかし、それでもやはり、戸惑うこと、旨くいかなかったこと、と同時に、楽しかったこと、意外とうまくいったこともありました。

 今年は娘が一月に、兄夫婦が3月に、家内の母一行が4月にはるばる来てくれ、それぞれ趣の違う楽しいときを過ごすことができました。さて、来年は誰が来てくれるでしょうか、ひとつだけ決まっていますが、それ以外もあれば楽しみです。

 戸惑うことと言えば、一番に上げられることが、水道料金のこと。9月にこちらに戻ってまもなく、2ヶ月毎の金額が普段は25ユーロ前後なのに、500ユーロもの請求書が。驚いてWebサイトから苦情をいれました。この件は古いメータから新しいメータへの切替時に発生した問題で、同じメータを使い続ける場合には、メータの読み誤りはその後自動的に修正されます。しかし、メータが変わった場合には、間違いは永久に修正されないままで終わりますので、捨て置くわけにはいきません。最初の苦情に続けて、水道メータ番号の誤りを訂正し、送信。そうしたら、料金の引落としはストップしたとの連絡が。ところが、引き落し日になったらしっかり引落とされているではありませんか。500ユーロは私達の水道料の殆ど4年分ですよ!それで、Webでは埒が明かないので、事務所へ。散々待たされて自分たちの番が来るのは、どこでものこと。番が来て、これまでの水道消費量の履歴と比べていかに異常であるかをデータで説明して、一応納得して貰ったようです。しかし、一ヶ月たっても何の連絡もなし。そこで、改めて、事務所に行きました。そうしたら、古いメータを取り寄せているはずが、ただの写真だけ。今度の担当者は「これでは何にも分からない。大事なことは実際に水を流して、その流量を正しく測れるかどうか確かめてみることだ。」とまともなことを言ってくれました。ただし、取り寄せてチェックするには25ユーロかかります。でも、メータが間違っていたことが証明されれば、25ユーロは頂きませんということでした。なにせ、私達が日本に帰っている間の消費量のことですから、何かがおかしいはずですので、OK、お願いしますということで文書に署名しました。これが12月16日のこと。2週間たってもまだ何の連絡もありません。結局、3ヶ月たって、まだ決着がつかないことになります。それでも二人目の担当者は日本びいきで、自分のスズキのオートバイが気に入っていて、精一杯のことをやってくれているのです。

 今年のハイライトとして一番に上げられることは、11月25日の大先生たちへのプレゼン、8月の若先生の来日時に、山の家に泊まって頂き日本のものを食べて頂いたこと、古い帳簿に興味があり私達のしていることにも理解を示してくれている市民研究家のMさんとお近づきになれたこと、そして、つい最近の29日に大先生のご自宅での食事に招かれたことです。どれも初めてのことで、どきどきしましたが、それぞれ強い印象が残っています。

 Datini関係では、プレゼンの後、複式簿記ではあってはいけない筈の貸借の差異分析ツールをつくりました。殆ど一ヶ月の間、どうすればいいか見当もつかないままはじめてみて、いくつかパターンを見つけ出し、それに対応した検出プログラムを書き、そして別の月で試してみて、別のタイプの差異原因を突き止め、検出プログラムを書き直し、・・・という作業を40カ月分繰り返し、一応、すべての差異原因に対応できるはずのものが出来上がりました。でも、新しいデータでやってみると、まだ検出できないものがあるかもしれません。プログラミングは実際のデータをいつも注意深く観察することの積み重ねから、予想と違う挙動に対応しながら次第に確かなものにしていくという道を辿りますから、これで完璧と思わず、地道に改善を続けていくことにしましょう。

 今年の旅行については殆どブログに書きましたが、ピエンツァ、ルッカ、ピサ、ナポリ、シチリア(家内のみ)、サン・ジミニャーノ、そしてボローニャ。どれも何度でも行きたくなるいいところです。それから、今年はじめて、オペラをPratoで見ました。VerdiのTraviata(椿姫)。舞台は凝っていないシンプルなものでしたが、声楽家の声はとても素晴らしかった。本当に声が体全体を振動させてマイクなしにこちらの鼓膜をジンジンに鳴らせるほど届いてくるのです。

proiezione(写真は大先生の家で頂いたTrofieというパスタ。スパゲッティと違って短く、そして針金で縛ったような跡がついていて、日本の讃岐うどんよりこしが強い。ジェノヴェーゼとチーズ、その他隠し味がたくさんあり、本当においしかった。)

 イタリア語の発音について最近発見したことがあります。イタリア語は日本語に似ていてとっつきやすいとか言われますが、どうしてどうして。英語、ドイツ語やフランス語と比べても一番難しいのではないかと思います。英語ではこんなことないのになと思うけど、イタリア語では実際に発音してみると舌がもつれてどうしようもないのです。しかし、最近、大変重要なことに気がつきました。それはイタリア語で発音する場合には肺からのどを通して十分に息を吐かないとイタリア語らしい発音はできないということです。逆にしっかり息を吐きながら発音すると自然な発音ができるように思います。特にRとLの区別が楽にできるようになります。イタリア語にはこの他gliの摩擦音がありますが、これも十分な空気の流量がないと旨く発音できません。これはどんな教科書にも書いてないし、ラジオ講座でも聞いたことがありません。でも、イタリア語を勉強されている方はぜひ試してみてください(たとえばmeraviglia(カタカナで書けばメラヴィリア。「(驚くほど)素晴らしい」)。イタリア人は誰も大きな声で喋っていますが、あれは息の流量を大きくしないといけないからそうなるし、イタリア・オペラの声が素晴らしいのも、やはり、小さいときから声帯を振るわせる息の流量が大きいからではないかと、勝手に納得している次第です。歌を歌うにも流量が大事で、これを大きくすれば、誰でもその人だけが持っているその声が本来の性能を発揮して、それまで思ってもみなかった素晴らしい声が出てくるようになるはずです。しっかりi息を出してみてください。きっと、あなただけのすばらしい声に驚くことになるでしょう。

 さて、2016年、まずは、システムに沢山入力していくことと並行して、システムの活用マニュアル、そして専門家を前にして分かりやすいプレゼンをすること、これを目標にします。あなたの目標は?では、皆さん、よい、お年を!Buon anno !


プロフィール

SCIUICIdiFDATINI

Author:SCIUICIdiFDATINI
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR