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Gigliola CinquettiのNon ho l'età

(2017-05-17)

(写真はヴェローナのジュリエットの家。観光客がジュリエットのようにバルコニーから姿を見せている。2011年9月23日撮影。)

ジリオラ・チンクエッティ(Gigliola Cinquetti)が1964年、16歳でサンレモ音楽祭で(non ho l'età) を歌い優勝したイタリアの歌手であることは、私たちの世代の方はよくご存知のことと思います。ちょうど東京オリンピックの年で、私が中学2、3年の頃です。彼女の歌声も、伊東ゆかりの「夢見る思い」も、私の遅い思春期を呼び覚ませるものでした。Gigliolaとはgiglio(ユリ)の花と何か関係があるかもしれません。イメージに重なるものがあります。この歌の主人公もまた思春期で、まだ二人だけでデートするには若すぎるけど、もう少し待っていてくれれば、あなたの愛にこたえられるようになるとせつせつと歌っています(サンレモ音楽祭で優勝したときのビデオはこちらをクリック)。Peggy Leeの歌もいいけど、こちらはまた、おそろしくしろうとっぽいのに、聴く者の心をとらえるものをもっていて、これも歌ヂカラのひとつのかたちではないかと思うのです。では、歌詞を見てみましょう。日本語の二重括弧は私の訳ないし補足です。うまく整列できないので読みづらいとは思いますが、ご勘弁を。

Non ho l'eta   私はまだ 大人じゃない 《まだその年になってない》
Non ho l'eta   私はまだ 大人じゃないの
Per amarti    あなたを愛するには《ここでtiはかなりの親近感を表す》
Non ho l'eta   私はまだ 大人じゃない
Per uscire    出かけるには《uscireはデートするという意味》
Solo con te   あなたと二人だけで

E non avrei    そして 私は持ってないけど
Non avrei nulla 私は何も持ってないけど
Da dirti   あなたに話すことが《ここもti、2人称単数》
Perche' tu sai  でも あなたは知っている《ここもtu、2人称単数》
Molte piu cose  もっと多くのことを《はるかに多くのことを》
Di me    私よりも

(※) Lascia che io viva 私が(今を)生きるために 彼は去るの《誤訳。私がその年になるまでの束の 間、私を想いに浸らせてね》
Un amore romantico   このロマンティックな恋から《ロマンティックな愛の想いに》
Nell'attesa    彼について行くわ《その日を待ち焦がれながら》
Che venga quel giorno  その日が来たら《その日が来るまで。vengaは接続法、一人称単数。まだ非現実。》
Ma ora no    今はそうじゃないけど《でも、今はまだ、だめ》

Non ho l'eta    私はまだ 大人じゃない
Non ho l'eta    私はまだ 大人じゃないの
Per amarti    あなたを愛するには
Non ho l'eta    私はまだ 大人じゃないの
Per uscire    出かけるには
Solo con te    あなたと二人だけで

Se tu vorrai    もし あなたが望むなら
Se tu vorrai    もし あなたが望むなら
Aspettarmi    私を待っていて
Quel giorno avrai    その日にあなたは 手に入れるでしょう
Tutto il mio amore   私の 愛のすべてを
Per te    あなたに《(あなたへの。ここもte、2人称単数》
(※以下、繰り返し)

まだ、その年になっていないことを歌っているものですぐ思い浮かぶものには「Too young」があります。

Too Young

They try to tell us we're too young
Too young to really be in love
They say that love's a word
A word we've only heard
But can't begin to know the meaning of
And yet we're not too young to know
This love will last though years may go
And then some day they may recall
We were not too young at all
And yet we're not too young to know
This love will last though years may go
And then some day they may recall
We were not too young at all
ナット・キング・コールとナタリー・コールのビデオはこちらをクリック


この二つの歌はとても対照的です。GigliolaのNon ho l'etàは待つのに、Too youngは全然待ちません。人がなんと言おうとこの道を進む、後から振り返ってみて、私たちが若すぎたわけではないことを納得するだろうというわけです。ここにイタリアの保守性、家族との絆、そしてアメリカの進取の気性、独立精神が典型的に現れているように思います。イタリア人のセンティメントは日本人のものに近い気がします。イタリアの子供はそれぞれとても大事に育てられているので、簡単にはしがらみを断ち切れないのでしょう。そう言えば、ロメオとジュリエットは北イタリアのVeronaでの話が原作とのことですが、GigliolaもVeronaの出身です。それにしてもGigliolaの初々しさは創りようがなく生まれたもので、何とも尊い気がします。ぜひ、Youtubeを見てみて下さい。今回はなぜか突然歌の話になってしまいました。(前回のブログをご覧になっていない方はぜひそちらもお読み下さい。)
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