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東京の電気代とイタリアの電気代

(2014-12-15)
12月08日から12月14日

選挙に行って、きちっと意思表示をされた皆さん、結果はまた後で考えることにして、とりあえず行動が大事ですよね。さて、今日は前回辿り着けなかった電気料金の話。電気料金の請求書のご紹介です。請求書は2ヶ月に一度だけ来るという悠長さですが。さて、下の表はENELという名前の電力会社からの我家への請求書です。



まず、写真の上の方に見えるのが、各期間の電力消費量です。この例では10月4日から12月3日までの期間です。電力料金の計算基準では暦月計算のようで、この計算期間は10,11,12と3暦月に跨っているので、3つの表でそれぞれの電力消費量を表示する形式になっています。ここで目を引くのが、F1,F2,F3という3つのランクです。

では、F1,F2,F3とは何でしょうか?これは時間帯別の消費電力です。F1は祭日を除く8:00から19:00、F2、F3はそれ以外です(表の下の*)。おそらく、F1時間帯以外についても区別を設けていたか、今後区別を設けるかの考慮により、F2、F3の区分を維持しているのでしょう。このように時間帯による料金差別化をしてF1時間帯の電力消費を抑制し、F2・F3時間帯にシフトさせようという意図が見て取れます。

電力消費料金はTOTALE SERVIZI DI VENDITA(A)の区分に表示され、F1時間帯については1kwh当たり0.07532ユーロ、F2・F3時間帯については0.06870ユーロとなっていることが分かり、約10%の料金差別化が導入されています。私は詳しく見る前、この区別は逓増料金制(消費量の増大に伴って単価を高くする)なのかなと思いましたが、はずれでした。しかし、装置産業である電力業は固定費の比率が相対的に高いので、電力供給者としては電力消費量のピークを抑えることにより、設備投資を抑制しながらブラックアウトを避ける効果があります。日本でも、電力消費のピークを抑えるだけで原発は不要になるという主張もあります。したがって、このような、時間帯によるインセンティブ(逆から見ればディスインセティブ)方式はいい考えだと思います。

もうひとつ目を引くのが、送電線利用料金です。TOTALE SERVIZI DI RETE(B)の区分に送電料金が表示されています。電力料金については時間帯による料金差別があるのに対し、送電料金については月額固定料金と契約電力料に応じた料金、そして使用電力量に応じた料金の3本立てです。発送電分離ということが言われて久しいのですが、ここにはその区分があります。ただ、私は発電会社と送電会社が事業体として別になっていて、ENELがそのどちらなのか、あるいは両方なのかも調べていないので分かりません。ただ、この請求書を見る限り、発送電分離の考えは基本的にありそうだという推測はしてもよさそうです。

さて、この2ヶ月間については電力料金が19.41ユーロ、送電料金が12.39ユーロ、これに付加価値税(通常22%ですが、電気は生活必需サービスなのでその半分以下の10%)3.18ユーロ、これに前月消費量が少なすぎたためにこの期間にキャリーオーバーした電気代に対する付加価値税1.42ユーロ、合計で36.4ユーロが請求されました。150円で換算すると5,460円です。

東京での生活とPratoでの生活での電気製品の違いは、東京では電気自動車の充電を月に一度、そして皿洗機を使うという違いのほかはほとんど変わりません。東京では2013年10月分が5494円、11月分が5428円でした。電気自動車は一回の充電で満タンにすると500円位でしたから、これを差し引いても、東京の電気代9922円(このときの消費税5%込)はイタリアでの電気代5460円(付加価値税10%込)の1.8倍ということになってしまいます。こちらに来る前、イタリアの電気代はとても高いと聞いていましたが、日本の方が断然高いということが数字に現れています。イタリアには原発が一基もないのに。

Datiniの文書には帳簿と手紙・証憑類の2種があり、請求書は手紙証憑類に属します。上の請求書を読むだけでも、いろいろな考え方が反映されていることが分かりますが、DATINIの手紙証憑類に手を伸ばすことができると、そこには中世の世界が息づいていそうな気がします。でも今は、現代語の請求書で我慢することにしましょう。
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